学生の論文

大場裕介さんらによる研究成果

岩井研究室の大場裕介さん(博士課程3年)らの研究により、植物が持つ高い自己治癒力の仕組みの一端が明らかになりました。茎を傷つけると、切断部の周辺の細胞が分裂を開始し、傷害を受けた組織が再生・癒合することで機能が回復します。頂芽を切除すると、オーキシン輸送が減少し、組織の再生・癒合は起こりませんが、傷口にオーキシン処理することで再生・癒合能力が回復します。本研究では、原形質連絡結合タンパク質(PDCB2)が、組織癒合過程でオーキシン応答の変化を介して、形成層/篩管領域の成長拡大の誘導に影響を与えることを発見しました。本研究の成果は Journal of Plant Research に掲載されました。

2023年09月15日

海老原さんらによる研究成果

丹羽研究室の海老原佳奈さん(博士後期課程3年)らによる研究により、真菌(カビ)の生産する二次代謝物に、昆虫ステロイドホルモン生合成に必須の酵素を阻害する活性があることが明らかになりました。環境に優しい昆虫制御型農薬の将来的な開発に役立つことが期待されます。本研究の成果は PLoS ONEに掲載されました。

2023年08月31日

林靖人さんらによる研究成果

和田茂樹研究室の林靖人(博士後期課程3年)さんらによる研究により、プランクトンを起源としたマリンスノーの物理強度の定量化が行われ、海洋のCO2吸収過程がマリンスノーの物理的崩壊に強く依存することが明らかになりました。本研究の成果は Frontiers in Marine Scienceに掲載されました。

2023年08月25日

星野涼さんらによる研究成果

丹羽研究室の星野涼(博士後期課程2年)さんらによる研究により、ショウジョウバエの栄養と交尾に依存した生殖幹細胞の増殖調節に関する新しい神経内分泌メカニズムが明らかになりました。本研究の成果はScience Advances に掲載されました。

本学プレスリリースのリンク

また本論文は、Faculty Opinionsにて重要論文として選出されました。

2023年02月24日

湯本景将さんらによる研究成果

菅平高原実験所・津田研究室の湯本景将(博士後期課程1年)さんらによるエゾハルゼミの抜け殻を用いた研究により、羽化後おおよそ1週間以内の抜け殻であれば、比較的高い確率で、成虫を用いたときと同等の良好な遺伝子型の決定ができることを明らかにしました。本研究成果はFrontiers in Insect Science誌に掲載されました。

大学プレスリリース

2021年07月28日

本専攻の谷春菜さんらによる研究成果

中田研究室の谷 春菜 (博士後期課程2年)さんらにより、ヒトの老化に伴うエネルギー欠乏に核遺伝子SHMT2が関係していることに注目し、Shmt2遺伝子破壊マウスを用いて研究を行った結果、Shmt2の枯渇が胚発生段階においてもミトコンドリア機能低下および細胞分裂・分化能の阻害を引き起こす事が明らかになりました。本研究の成果はScientific Reports誌に掲載されました。

本学のプレスリリース

2019年11月11日

本専攻の城倉圭さんらによる研究成果

 

下田臨海実験センター稲葉一男研究室の城倉圭さん(後期課程3年)らによる研究で、クシクラゲが虹色に輝く謎に迫る分子の実態が明らかになりました。クシクラゲは、数万本の繊毛が規則正しく束になった巨大繊毛「櫛板」により遊泳を制御しています。櫛板の高い配向性は光を干渉させ虹色の構造色を作ります。今回繊毛同士をつないでいるクシクラゲ特異的な構造タンパク質の同定に成功しました。本研究の成果はCurrent Biology誌に掲載されました。

本学プレスリリースのリンク

2019年10月16日

本専攻卒業生の天久朝恒さんらによる研究成果

丹羽研究室の天久朝恒さん(生物科学専攻後期課程卒業生)らによるキイロショウジョウバエを用いた研究により、卵子を作り出す生殖幹細胞の増殖が腸から分泌されるホルモンによって調節されることを明らかにしました。本研究の成果はPLOS Biology に掲載されました。


本学プレスリリースのリンク

Midgut-derived neuropeptide F controls germline stem cell proliferation in a mating-dependent manner (2018) Ameku T, Yoshinari Y, Texada MJ, Kondo S, Amezawa K, Yoshizaki G, Niwa Y, Niwa R. PLOS Biology

2018年09月25日

本専攻卒業生の塩谷天さん山本知奏さんらによる研究成果

丹羽研究室の塩谷天さん(生物科学専攻後期課程卒業生)および山本知奏さん(生物科学専攻前期課程卒業生)さんらによるキイロショウジョウバエを用いた研究により、抗酸化物質として有名なグルタチオンには、抗酸化作用とは別に、ステロイドホルモンと呼ばれる生理活性物質の生合成に必須の役割があることが明らかになりました。本研究の成果はアメリカ遺伝学会誌 Genetics に掲載されました。

Enya S, Yamamoto C, Mizuno H, Esaki T, Lin H-K, Iga M, Morohashi K, Hirano T, Kataoka H, Masujima H, Shimada-Niwa Y, Niwa R (2017) Dual Roles of Glutathione in Ecdysone Biosynthesis and Antioxidant Function During the Larval Development in Drosophila. Genetics 207: 1519-1532.

2018年02月01日

本専攻の金材炫さんらによる研究成果

鶴田文憲研究室の金材炫さん(博士後期課程4年)さんらによる研究により、RNAスプライシング制御因子の新しい核内局在機構が明らかになりました。
本研究の成果はBiochem Biophys Res Commun.に掲載されました。

KLHL7 promotes TUT1 ubiquitination associated with nucleolar integrity: Implications for retinitis pigmentosa. (2017) Kim J, Tsuruta F, Okajima T, Yano S, Sato B, Chiba T. Biochem Biophys Res Commun. 494(1-2):220-226.

2017年10月13日